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正直な所、次巻以降の展開次第なので、今回の13巻だけでは判断しづらい部分があります。
ルラとの戦いでインフレしたので、その分戻す作業をやりつつ、
大きな勢力、明確な目的を持った勢力との戦いではなくて、
テロリスト的な愉快犯っぽい個人達との戦いにシフトしてきました。
これは、実際、現状の世界の情勢的なもので、
大国同士の戦争があまりにも割に合わないので直接戦争を避けて、
代理で小国に戦わせたり、色々暗躍する冷戦を経て、
力を失った大国に対してなんらかの狂熱を抱えた小集団が、
テロリズムによる攻撃をしかけてくる。
9.11以降の頻発するテロとの戦いの中でも、
最も防ぐのが難しい戦いをやっているわけです。


ちょっと危惧しているのは、この戦いは随分と胸くそ悪いので、
これを延々と続けられると厳しい部分があるわけです。
14巻でマスケレイタが参戦して、恐らくはユク殺害の犯人ではないかと思われる、
あのレイパーを倒して〜〜という流れが物語的には美しいのですが、
そうくるかなぁと勘ぐってしまう部分があるので、
面白いのですが、楽しんで読めるかというと微妙かなーと。


KAKERU先生はリアリストなので、
テロとの戦いがあっさり決着付くっていう終わりを書くとは思えないので、
今回はいつもなら信頼するにたる先生の性分が、
物語の展開に不安要素を与えてしまっていると思っています。


まあ、次を読めば杞憂だったという可能性もありますが(笑)。